2017年7月18日火曜日

Workers K&T H MFG Co ブロードクロスを使用したスタンダードでシンプルなシャツ "Standard Shirt Broadcloth"

こんにちは。いつもこのブログをご覧いただきありがとうございます。
今日は先日入荷したWORKERSから白シャツ"Standard Shirt Broadcloth"をご紹介させていただきます。


名前の通りスタンダードなシャツでWORKERSが毎シーズン出しているオックスフォードを使った定番ボタンダウンに比べ、こちらは襟も小ぶりで素材もツルっとしたブロードクロスを使った白シャツです。

デザインの着想は2つのまったく違うものから。
一つはアメリカンビンテージのドレスシャツ。TroyやArrowといったブランドの、ブロードクロスを使った物。ネームもそれらをイメージしたものに。
一方、襟の形やフロントのステッチがあまり見えない始末はDCブランドから。

特徴のある首周りは台襟は低く、羽襟もショートポイント気味。
袖ぐりは環縫いを使った折伏せ縫い・脇は細幅の折伏せとアメリカンドレスウェア的な仕様も残しています。

素材は3オンスクラス・100番双糸のブロードクロス。
100番の糸を二本撚り、50番程度の太さにした糸で緊密に平織した生地。
双糸の特徴はその強度と光沢感。糸切れは、糸ムラの細い部分で起こります。
双糸の場合、その細い部分が片方に合っても、もう片方が補強してくれます。
ただ、そもそも100番の糸として完成しているものを二本撚る為、ほぼ同じ太さの50番単糸よりも高価になります。

台襟・羽襟はごく薄い芯を入れています。100番双糸、ごく細い糸の平織生地。あまりステッチを打ちすぎると紙のように裂けてしまう。そこで、少し運針を広めに取りながらスパン糸で縫っています。 
羽襟は小さ目、台襟も低めでニットタイがせいぜい。襟型のお手本は90年代ごろのDCブランド。私が高校生から大学生ぐらいの頃、古着+DCというのが定番のコーディネートでありました。私自身もミーハーであり、またお金もなかったので、全身ビンテージもできなければ全身DCもできないわけです。必要は発明の母というか、要するに「金が無い、でもどちらも着たい」というところから、ジャンルの異なるものを組み合わせて着る楽しさをこのころに覚えました。

ネームはアメリカンクラシックのTroyから来た物。素材を見ているときに、ブロードの生地→古着のアメリカンクラシック・トラッドで良くある生地だなと連想し、そこからネームを作りました。

シャツで私がまず気に成るのが身頃第一ボタンの位置。低すぎると開きすぎる、上すぎると詰まって見える。どちらの視点からもバランスの良い位置を調整しているつもりです。チラっとTシャツが覗く感じが好きなのです。

ポケットは口にステッチの無いデザイン。全体的に、ステッチが見えなかったり、幅が細かったりするほどドレスウェア的に感じます。

肩はステッチ無し。日本では「コンストラクションヨーク」と呼ばれるようですが、工場では単純に「ステッチ無しのヨーク」で通じます。

最初、私も作り方がわからなく「出来る?」と工場のレディ(当時50代後半)に聞いて「楽勝、楽勝、ステッチ無しやろ」と言われたのが数年前。今は当時と工場が違うのですが、そこの工場長さんにも「楽勝楽勝」。シャツ屋さんであれば当たり前の仕様のようです。ステッチが無いのですっきりして見え、ドレスウェアよりのシャツにはこの仕様を選んでいます。 
袖ぐりはチェーンステッチで作った折伏せ縫い。表からはチェーンは見えませんが、裏を見るとチェーンが走っています。

ボタンは高瀬貝ボタン。やはりここは、ちょっと良いボタンを使いたいところ。

上前・下前ともに三つ折りして端をステッチで止める始末。WORKERSでおなじみの前立て縫いミシンを使った物との違いが良くわかる部分。 私は勝手に「さらっとしたシャツ」と呼んでいるのですが。上前のホール側、ここは生地が3枚とはいえ強度がほしいのでごく薄い芯を入れています。

袖口、カフスは角形。中には芯を入れています。剣ボロはごく普通の形。

バックはストレートの二枚ものヨーク。身頃には中心にタックを入れ肩幅はすっきりしていても、ウェストが突っ張らない。リラックスしたフィット感です。

裾のカッティング。丈がビンテージのように長くないので脇に向かっての切り上がりは緩め。下手に形だけ真似すると脇が足りなくなり、裾を入れて着る時に飛び出てしまいます。
本来、機能として必要な寸法を取りながら。どうしてもビンテージのその線、曲線を真似したいとなった時には寸法・シルエット含めて取り入れていくことが最近は多いです。
かといって、まったくビンテージと同じでは違う場合も多いので、このあたりは「こっちをどこまで取り入れ、あちらをどこまで取り入れるか」と毎回、バランスを見てパターンをひいています。

脇は折伏せ縫い。表から一本ステッチが見え、裏には二本。


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